銀杏

少しの間だけ働いていた大学には、たくさんの
銀杏の木があったなぁ、と思い出す。

図書館までの道のりで、銀杏の木が多過ぎて、
ちょっとげんなりすることある。
って言ったら、
そもそも君のように図書館に通う子自体が
少ないんだよ。って笑われたっけ。
お昼休みも仕事終わりも、よく潜り込んでた。

小さい頃、
黄色く色づいた葉がたくさん落ちているのは
綺麗だけどなにか怖く感じた。

桜の葉の少し虫が喰ったような、穴の空いた
落ち葉の方が好きだった。

不完全なものに惹かれる性質だったのか、
見慣れなかったせいで怖かったのか、
などと大人になれば理由を後付けすることは簡単なのに、
なんでか分からない「感覚」だけを取り出すことは
難しくなる。

感覚は研がないと、鈍る。


Hina 2018

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