この夜が明ける前に

仕事終わりに駆け寄るのは、

職場の前に止められたシルバーの車。

見慣れたナンバーは車が変わってもずっと変わらない、私の誕生日だ。 「おつかれさま、ありがと」

「おつかれ、今日も頑張ってたな」

「来てたなら、声かけてくれたら良いのに」

「そんなん、こっそり見るから楽しいねん」

話しながらゆっくりと発進した車はいつもの道をゆっくりと進んでいく。 

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「行きたいとこあんねんけど、今日時間ある？」

と話しかけると、返事は寝息だった。

予定よりも2時間遅くなった帰り道。

残業で疲れているはずなのに、車を見つけると

嬉しそうな顔で駆け寄ってきて。

そっと助手席から覗きこんでから乗り込むのは、彼女の癖。

少し車を走らせて、いつもは直進する交差点を曲がる。

高速に乗るために何本かの交差点を通りすぎると、赤信号で止まる。

ふと助手席を見ると、気づいたかのように寝顔が少し嬉しそうに微笑む。

起こさないようにそっと頬にキスを落として、また車はゆっくりと進む。 

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「ごめん！寝ちゃってた」

「ほんまに。よう寝てた」

「ほんと、ごめん」

「ええって、見てみ」

残業終わって車に乗り込んで、話してるうちに

いつのまにか眠ってしまっていたらしい。

彼に頭をくしゃっとされて、笑い合う。

着いた場所は久しぶりだけど見慣れた山奥の川沿い。

毎年見ているはずなのに、何度見ても嬉しい。

地面にはたくさんの蛍。見上げた空には満天の星。

横には大切な彼。 「いつもありがとう」

これからも一緒に、来年も再来年も。そっと彼に寄り添って抱きしめる 。

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想い出を引き出してくれた歌

素敵な歌には情景を沸き起こしてくれる力があると

思っているのですが、

今はまだ愛された記憶を温めている人は柔らかな記憶を、

愛されてる人は今の彼からの優しい想いを、

思い出させてくれるような歌で。

それを引き立てるトークボックスと歌声、

ラップの全てが素敵な音楽を作り上げてくれています。

曲の素敵さは伝わらないかもしれないので、

１度聴いてみて欲しい。

↓URLダウンロード

https://t.co/XCZ690Vqlh

#WITHDOM #ウィズダム